ComfyUIの使い方は「テンプレートを開く→必要なモデルを用意する→プロンプトを入力→Runで1枚生成→ワークフローを保存」の順で覚えると進めやすい。ローカル版とComfy Cloudのどちらでも、最初は画像生成の標準ワークフローから始める。必要なGPUメモリはモデル・解像度・構成で変わるため、動画やLoRAは1枚の生成ができてから追加する。
「インストールで止まる」「ワークフローを開いても画像が出ない」「モデルをどこに置くか分からない」——まず詰まっている工程を切り分けよう。この記事はComfyUIの基本操作を中心に、導入、画像・動画生成、モデル選び、商用利用の確認事項を整理した総合ガイドである。細かな導入作業やエラーは、次の専用記事から確認できる。
目的から読む場所を選ぶ
- 初めて触る:最初の1枚を出す5ステップ
- まだ起動できない:インストール方法・日本語化
- 赤いノードやエラーで止まる:エラーの原因と直し方
- モデルやLoRAを追加したい:モデルの置き場所とLoRAの使い方
- PCに環境を作らず試したい:Comfy Cloudの料金と使い方
まず1枚:ComfyUIで画像を生成する5ステップ
最初は既存テンプレートを使い、ノードを一から組み立てない。以下は公式の初回生成ガイドに沿った流れである。テンプレートによってノード名やモデルの配置先が違うため、選んだテンプレートの案内を優先する。
- テキストから画像を作るテンプレートを開く。対応するワークフローJSONや、ワークフロー情報付きの画像を読み込む方法もある。
- 不足モデルを確認する。ローカル版では指定モデルを用意し、案内されたフォルダーへ置く。認識されなければモデル一覧を更新するか、再起動する。
- プロンプトを短く入力する。最初は被写体と背景が分かる文章にし、解像度や細かな設定はテンプレートの初期値から試す。
- Runを押して実行する。まず1枚を生成し、エラーが出たら本文を控えて該当ノード・モデル名を確認する。
- 画像とワークフローを保存する。Save Image側の出力を確認し、同じ構成を再利用できるようにワークフローも残す。
出典:Your First Image Generation(Comfy公式)。上記の手順は2026年10月31日確認。
これは最初の動作確認用のプロンプト例だ。画像が出たら、被写体だけを変え、次に背景、最後に解像度を変える。一度にモデル・LoRA・解像度をすべて変えると、失敗した原因を切り分けにくい。
1. ComfyUIとは——3行でわかる本質
- Stable Diffusion系モデルを動かすノードベースのGUI。処理をブロックとして並べ、線で繋いでワークフローを組む
- 完全無料・オープンソース。ローカルインストール(オフラインでも生成可能)と、公式クラウド版「Comfy Cloud」(GPU不要・初回は5回まで無料で実行できる)の2つの始め方がある
- 画像だけでなく動画生成(WAN 2.2など)にも公式対応。これが2026年に選ぶ最大の理由
- 開発元は Comfy Org。GitHubのスター数は約13.7万、ライセンスはGPL-3.0(2026年10月11日時点)
ツールというより「画像・動画生成の全工程を自分で組み替えられるビジュアルプログラミング環境」に近い。LoRA・ControlNet・アップスケール・動画生成を自由に組み合わせられる点が、他のUIとの決定的な差だ。
2. 推奨スペックと動作環境(2026年10月時点の実バージョン)
まず、記事執筆時点で公式リポジトリから確認できた実バージョンを明記しておく。解説記事の多くはバージョンを書かないが、ComfyUIは更新が速く、UIも機能も短期間で変わるため、どの版の話なのかは重要だ。
| 項目 | 確認できた値(2026年10月11日時点) |
|---|---|
| ComfyUI 本体 最新リリース | v0.39.2(2026年10月8日、公式changelog)。GitHubのリリースページの最新はv0.39.0(10月5日)。公式リポジトリは Comfy-Org/ComfyUI に移っている |
| Comfy Desktop 最新リリース | v1.1.6(2026年10月3日公開)。複数のComfyUI環境を並べて管理できる新しいデスクトップアプリ |
| PyTorch | v0.32.0(2026年8月)以降、公式に対応するのは PyTorch 2.7 以上 |
| 画面の日本語化 | 設定(歯車アイコン)の「Language」で「日本語」を選ぶ |
| 公式サイト | comfy.org |
| 公式ドキュメント | docs.comfy.org |
| 公式レジストリ登録ノード数 | 5,937件(2026年10月11日にComfy Registry APIで取得) |
ハードウェア要件(ローカルで動かす場合)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| GPU(推奨) | NVIDIA製 / VRAM 8GB以上 |
| GPU(最低限) | VRAM 4〜6GB(生成サイズと機能が制限される) |
| RAM | 16GB以上(32GB推奨) |
| ストレージ | SSD 50GB以上(動画モデルを入れるなら100GB以上) |
| OS | Windows 10/11・macOS・Linux |
| Apple Silicon(M1〜) | Metal経由で動作。NVIDIAより低速だが実用可 |
| GPUなし(CPU動作) | 動作はするが極端に遅い。実用外と考えてよい。GPUがない場合は下記のComfy Cloudを検討してほしい |
公式のダウンロードページには「専用GPUを強く推奨。VRAMが多いほど大きなモデルとバッチを扱える」と記載されている。VRAMが足りない場合は、解像度・バッチ数・モデルのサイズを見直す。--lowvram が使える構成でも、すべてのモデルが動く保証はない。
2-2. GPUがない場合:Comfy Cloudから試す
公式料金ページでは、新規ユーザーに実GPUでの無料実行5回を案内している。ローカルのComfyUI本体と、GPU・クレジットを利用するCloudの料金は分けて考える。
| プラン | 月払い | 年払いの月換算 | 年額 |
|---|---|---|---|
| Standard | $20 | $16 | $192 |
| Creator | $35 | $28 | $336 |
| Pro | $100 | $80 | $960 |
2026年10月31日確認、米ドル表示。Teamは選択するクレジット量などで料金が変わるため、固定額として扱わない。Comfy公式料金ページ
Cloudのクレジットはワークフロー実行やPartner Nodesなどで消費される。編集しているだけの時間と実行時間を区別し、生成条件に応じて残高を確認する。「ブラウザーを閉じれば実行が停止する」とは限らないため、終了・キャンセルの状態は画面上で確認する。
2-2. 【2026年8〜10月】ComfyUIの主なアップデート
ComfyUIは毎週のように更新される。ここ3か月の変化のうち、使い方に関わるものを公式のリリースノート・changelog・公式ブログからまとめた(2026年10月11日確認)。
| 時期(版) | 主な変化 |
|---|---|
| 8月11日(v0.32.0) | 動画モデルLTX 2.5に対応。PyTorchの最低バージョンが2.7に |
| 8月下旬(v0.33.4〜v0.34.0) | Wan 3.0(API経由)、3D生成のTRELLIS.2・Pixal3Dにネイティブ対応 |
| 9月9日(v0.35.0) | 動画の切り出し・トリミングノードを追加。GoogleのVeo 2・Veo 3.0のノードを削除 |
| 9月15日(v0.36.0) | モデルのブループリントとサブグラフのカテゴリを再編。音楽生成YuE2に対応 |
| 9月21日(v0.37.0) | 画像モデルQwen-Image 2.1にネイティブ対応 |
| 9月29日(v0.38.0) | Hunyuan Image 3.5(API経由)など。公式changelogではSoraノードを削除 |
| 10月5日(v0.39.0) | オフラインで起動する --offline と、有料APIノードを無効にする --disable-partner-nodes を追加(従来の --disable-api-nodes は非推奨に)。FLUX 3 Image(API経由) |
| 10月7〜8日(v0.39.1・v0.39.2) | Nano Banana 2.1(API経由)など。GitHubのリリースページの最新はv0.39.0で、v0.39.1・v0.39.2はタグと公式changelogにのみ掲載 |
ローカルで動くモデルと、API経由のモデルを分けて考える
最近の新モデルは、重みが公開されていてローカルのGPUで動くものと、ComfyUIの「パートナーノード」から有料APIとして呼ぶものに分かれる。パートナーノードはComfyのクレジットを消費する。
| 区分 | 主なモデル(公式ブログより) | 注意点 |
|---|---|---|
| ローカルで動く(重み公開) | LTX-2.5(dev・distilled)、Wan Animate 2、Qwen-Image 2.1(7B・2K出力・透過対応)、MiniMax H3(動画)、MiniMax Music 3(音楽)、TRELLIS.2・Pixal3D(3D) | 商用利用の条件はモデルごとに違う。MiniMax H3は商用利用に別途ライセンスが必要(Comfy Cloud上での利用には商用権が含まれる)。TRELLIS.2はMITライセンス |
| API経由(パートナーノード) | Wan 3.0(最大30秒・1080p)、Seedance 2.5、FLUX 3、Nano Banana 2.1、Hunyuan Image 3.5 など | 利用ごとにクレジットを消費。旧モデルのノードは順次削除される(例:Luma Ray 2は10月24日に削除予定) |
Comfy Cloudの料金は上の「GPUがない場合」で2026年10月31日の公式表示を整理した。過去のブログ記事と料金ページで無料枠が食い違う場合は、契約画面と現在の公式料金ページを確認する。
3. インストール①——Desktop版(最速・推奨、GPUがある場合)
公式が配布しているDesktop版は、Pythonのセットアップや依存関係の解決を自分でやる必要がない。手元にNVIDIA GPU(VRAM 8GB以上目安)があるなら、まずこちらで動かすことを強く推奨する。GPUがない場合は前項のComfy Cloudから始めるとよい。
4. インストール②——従来版(Windows / Mac / Linux)
カスタムノードを深く使い込む場合や、複数バージョンを併用したい場合は従来版(GitHubから直接)を選ぶ。
Windows(NVIDIA GPU・Portable版)
Mac(Apple Silicon)
git clone https://github.com/comfyanonymous/ComfyUI.git
cd ComfyUI
# 仮想環境を作成・有効化
python3 -m venv venv
source venv/bin/activate
# 依存関係をインストール
pip install -r requirements.txt
# 起動(Metalを使用)
python3 main.py
Linux(Ubuntu / NVIDIA GPU)
cd ComfyUI
python3 -m venv venv
source venv/bin/activate
# PyTorchは「公式セレクタで自分の環境に合うコマンドを生成」してから実行する
# https://pytorch.org/get-started/locally/
# (CUDAのバージョンは環境と時期で変わるため、ここでは固定値を書かない)
pip install -r requirements.txt
python3 main.py
5. 基本操作——ノードの繋ぎ方と最初の1枚
画面の構成
- キャンバス(中央):ノードを配置・接続する作業エリア。ホイールでズーム、ドラッグで移動
- メニュー:ワークフローの保存・読み込み・テンプレート呼び出し
- キューパネル:生成の実行と履歴。実行ボタンを押すとキューに積まれる
標準ワークフロー(txt2img)のノード構成
| ノード名 | 役割 | 主な設定項目 |
|---|---|---|
| Load Checkpoint | 使用するモデルを読み込む | ckpt_name |
| CLIP Text Encode(正) | ポジティブプロンプトを変換 | text:生成したい内容 |
| CLIP Text Encode(負) | ネガティブプロンプトを変換 | text:避けたい要素 |
| Empty Latent Image | 出力解像度と枚数を指定 | width・height・batch_size |
| KSampler | 生成処理の中核 | seed・steps・cfg・sampler・scheduler・denoise |
| VAE Decode | 潜在表現を画像に変換 | 接続するだけ |
| Save Image | 保存とプレビュー | filename_prefix |
ノード接続の4つのルール
- ノード右端の出力ポートから、別ノード左端の入力ポートへドラッグして繋ぐ
- 同じ色のポート同士しか繋がらない(MODEL / CONDITIONING / LATENT / VAE などが色分けされている)。繋がらないときは色を見る
- 誤接続は Ctrl+Z で取り消し、または線を選択して削除
- ノード追加はキャンバスをダブルクリック(検索窓が出る)または右クリック → Add Node
6. 主要パラメータ完全解説
| パラメータ | 意味 | 目安 | 変えると何が起きるか |
|---|---|---|---|
| seed | 乱数の種。同じseedなら同じ画像が再現される | 固定 or ランダム | 値を変えると構図ごと変わる。気に入った構図は必ず控えておく |
| steps | ノイズ除去の反復回数 | 20〜30 | 少ないと粗い。増やしすぎても時間の割に変化が小さい |
| cfg | プロンプトへの忠実度 | 7.0〜8.5 | 高すぎると不自然、低すぎるとプロンプトが効かない |
| sampler_name | ノイズ除去アルゴリズム | euler_ancestral / dpmpp_2m | euler_aは速くバランス型。dpmpp_2mは細部が精細 |
| scheduler | ノイズスケジュールの方式 | karras | karrasが安定。normalは旧来方式 |
| denoise | ノイズ除去の強度 | txt2img:1.0/img2img:0.5〜0.8 | 下げるほど元画像が残る |
| width / height | 出力解像度 | モデルの学習解像度に合わせる | 学習解像度から大きく外すと破綻しやすい |
| batch_size | 一度に生成する枚数 | 1〜4 | 増やすほどVRAM消費が増える |
7. 実用ワークフロー3選
① 高品質txt2img(SDXL系)
ポジティブ例(商品画像)
ネガティブ例(汎用)
| 項目 | 値 |
|---|---|
| steps | 25〜30 |
| cfg | 7.0 |
| sampler / scheduler | dpmpp_2m / karras |
| 解像度 | 1024×1024(SDXL系の場合) |
| denoise | 1.0 |
② img2img(既存画像のリスタイル)
③ 高解像度化(アップスケール)
8. 動画生成——WAN 2.2の使い方(ローカルで動く定番)
2026年のComfyUIで大きく変わったのが動画生成だ。Alibabaが公開した WAN 2.2 はComfyUIがネイティブ対応しており、カスタムノードを入れなくても動く。しかもApache 2.0ライセンスで商用利用がサポートされている——ここが実務上、非常に大きい。
WAN 2.2の3モデルと使い分け
| モデル | 種別 | 規模 | 選ぶ基準 |
|---|---|---|---|
| Wan2.2-TI2V-5B | テキスト/画像 → 動画(ハイブリッド) | 5B | まずはこれ。ComfyUIネイティブのオフロード機能を使えばVRAM 8GBで動作すると公式が明記 |
| Wan2.2-T2V-A14B | テキスト → 動画 | 14B | 品質重視。VRAMに余裕がある場合 |
| Wan2.2-I2V-A14B | 画像 → 動画 | 14B | 静止画を動かしたい場合 |
必要なファイルと配置先
公式ドキュメントに記載されている正確なファイル名は以下の通り。ファイル名を1文字でも間違えるとノードが認識しないので、そのままコピーして使ってほしい。
5B版(推奨・VRAM 8GBから)
├── diffusion_models/
│ └── wan2.2_ti2v_5B_fp16.safetensors
├── text_encoders/
│ └── umt5_xxl_fp8_e4m3fn_scaled.safetensors
└── vae/
└── wan2.2_vae.safetensors
14B T2V版(テキスト → 動画)
├── diffusion_models/
│ ├── wan2.2_t2v_high_noise_14B_fp8_scaled.safetensors
│ └── wan2.2_t2v_low_noise_14B_fp8_scaled.safetensors
├── text_encoders/
│ └── umt5_xxl_fp8_e4m3fn_scaled.safetensors
└── vae/
└── wan_2.1_vae.safetensors
14B I2V版(画像 → 動画)
├── diffusion_models/
│ ├── wan2.2_i2v_high_noise_14B_fp16.safetensors
│ └── wan2.2_i2v_low_noise_14B_fp16.safetensors
├── text_encoders/
│ └── umt5_xxl_fp8_e4m3fn_scaled.safetensors
└── vae/
└── wan_2.1_vae.safetensors
実行手順
9. おすすめモデルとLoRA
モデルとLoRAの配置先(最頻出のつまずき)
├── checkpoints/ ← ベースモデル(.safetensors)
├── loras/ ← LoRA
├── controlnet/ ← ControlNet
├── vae/ ← VAE
├── upscale_models/ ← アップスケーラー
├── diffusion_models/ ← 動画モデル等
└── text_encoders/ ← テキストエンコーダ
置くフォルダを間違えるとノードのドロップダウンに出てこない。「モデルが認識されない」の大半はこれが原因だ。
用途別のモデル選び
- 写実・商用写真系:SDXL系のベースモデル、写実特化の派生モデル
- イラスト・アニメ系:アニメ特化の派生モデル。LCM系LoRAを併用すると少ないstepsで高速に試せる
- 動画:WAN 2.2(8章参照)
- 構図の制御:ControlNet(ポーズ・輪郭・深度を参照画像から転用)
- スタイル転写:IP-Adapter(参照画像の雰囲気を引き継ぐ)
10. 商用利用の完全ガイド——ライセンス別判定表
ComfyUI本体の利用、モデルを業務で動かすこと、生成した画像・動画の利用は分けて確認する。モデルの利用制限と出力物の条件が異なる場合もあるため、ライセンスの名称だけで商用可否を一括判断しない。利用経路の規約や第三者の権利も別途確認する。
| 対象 | ライセンス | 商用利用 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ComfyUI 本体 | GPL-3.0 | ✓ 可 | ソフトウェア自体の利用は自由。改変版を配布する場合はGPLの条件に従う |
| WAN 2.2(動画) | Apache 2.0 | ✓ 可 | 公式ドキュメントに「商用利用をサポート」と明記。動画生成では現時点で最も扱いやすい |
| Stable Diffusion系(OpenRAIL-M) | CreativeML OpenRAIL-M | ✓ 可 | 有害用途の禁止条項あり。条項を引き継いで配布する義務がある |
| FLUX.1 [dev] | FLUX.1 [dev] Non-Commercial License | モデルと出力物を区別 | モデルの商用・本番利用には別ライセンスが必要。出力物は商用目的を含む利用を認める条項があるが、ライセンス全体の制限・条件に従う。BFL公式ライセンス(2条b・d等) |
| FLUX.1 [schnell] | Apache 2.0 | ✓ 可 | 商用・改変・再配布すべて可 |
| CivitAI等の配布モデル | モデルごとに異なる | △ 要確認 | 同じサイト内でも1件ずつ条件が違う。DL前に各モデルのライセンス表示を必ず読む |
・使ったモデルのライセンスを、落とす前に確認する——後から確認して不可だった場合、作り直しになる
・掲載先の規定に従ってAI生成であることを開示する——プラットフォームごとに要件が異なる
・ライセンスとは別に、権利侵害のリスクが残る——実在の人物・ブランド・既存キャラクターに酷似した出力は、モデルのライセンスが商用可でも著作権・商標権・肖像権の問題が生じうる
※FLUX.1 [dev]のモデルと出力物の区別は2026年10月31日に公式ライセンスで確認し修正した。その他のライセンス情報は従来の確認時点の内容であり、商用利用の判断前には必ず各モデルの最新のライセンス原文を確認してほしい。法的な判断が必要な場合は専門家に相談すること。
11. 日本語プロンプト集(コピペ可・用途別)
商品・物撮り系
シンプルな商品写真
和風・ナチュラル
高級感・ラグジュアリー
人物・ポートレート系
ビジネスポートレート(架空人物)
アニメ調イラスト
背景・風景系
都市・近未来
日本の情景
SNS・広告バナー系
フラットデザイン
テキストを載せる前提の背景
動画(WAN 2.2)用プロンプトのコツ
静止画のプロンプトに「何がどう動くか」を1つだけ足すのが基本。動きを複数指定すると破綻しやすい。
12. よくあるエラーと対処法
この章では代表的なエラーだけを扱う。公式ドキュメントに載っているエラーの一覧と直し方はComfyUIのエラー一覧と直し方にまとめた。
① CUDA out of memory
VRAM不足。高解像度・大きいモデル・batch_size過大のいずれかが原因。
✅ 対処:起動オプションに --lowvram(さらに厳しければ --novram)を追加/解像度を下げる/batch_sizeを1にする/動画なら5B版やGGUF量子化版に切り替える/それでも足りなければComfy Cloud(2-2章)でVRAM 96GB環境を使う。
② モデルがドロップダウンに表示されない
配置フォルダの間違いが最頻出。次に多いのがファイル名の打ち間違い。
✅ 対処:9章の配置先一覧と照合する/ComfyUIを再起動して Refresh を押す/動画モデルは checkpoints/ ではなく diffusion_models/ に入れる点に注意。
③ 生成画像が真っ黒・真っ白になる
ノードの接続漏れ、またはモデルと解像度・VAEの組み合わせが不適切。
✅ 対処:KSamplerの入力(MODEL / positive / negative / latent_image)がすべて繋がっているか確認/VAEが正しいものか確認/モデルの学習解像度から大きく外していないか確認。
④ 生成が異常に遅い
GPUが使われずCPUで動いている可能性が高い。従来版インストールで最も多いトラブル。
✅ 対処:起動時のコンソールログでデバイスがCPUになっていないか確認する。CPUと表示されていれば、PyTorch公式セレクタで自分の環境(OS・CUDAバージョン)に合うコマンドを生成し、PyTorchを入れ直す。他サイトのコマンドをそのままコピペしたことが原因のケースが非常に多い。
⑤ カスタムノードがインストール後も認識されない
再起動していないか、依存ライブラリが不足している。
✅ 対処:ComfyUIを完全に再起動する/コンソールのエラーログを読み、不足パッケージが示されていれば手動でインストールする。
⑥ WAN 2.2のテンプレートが見つからない
ComfyUIのバージョンが古い。ネイティブ対応は比較的新しい版から。
✅ 対処:本体を最新版(2026年10月11日時点では v0.39.0)に更新してから Workflow → Browse Templates → Video を開く。
13. ComfyUI vs Midjourney vs ChatGPT画像生成 正直比較
ComfyUIが全項目で勝つわけではない。用途で選ぶための比較を載せる。
| 比較項目 | ComfyUI | Midjourney | ChatGPT(Images 2.5) | SD WebUI |
|---|---|---|---|---|
| 料金 | 無料(Cloud版は無料枠あり) | 有料サブスク | ChatGPTに含まれる(無料版は上限あり) | 無料 |
| 学習コスト | 高い | 低い | 最低 | 中 |
| カスタマイズ性 | ◎ 最高 | × ほぼ不可 | △ 限定的 | ○ 中 |
| ローカル動作 | ✓ オフライン可(Cloud版も選択可) | ✗ クラウド必須 | ✗ クラウド必須 | ✓ |
| 再現性(同じ絵の再生成) | ◎ seedで完全再現 | △ | △ | ○ |
| LoRA / ControlNet | ◎ フル対応 | ✗ | ✗ | ○ |
| 動画生成 | ◎ WAN 2.2・LTX-2.5などにネイティブ対応 | △ | ✗ | △ |
| 商用利用 | ◎ モデル次第で完全フリー | ○ プラン条件による | △ 規約による | ◎ モデル次第 |
| 向く用途 | 大量生成・商用・研究・動画 | 単発の高品質画像 | 会話しながら作る | 初〜中級の画像生成 |
⚠️ 各サービスの料金プランとバージョンは頻繁に改定されるため、金額は明記していない。契約前に公式の最新プランを確認してほしい。
14. FAQ 15問
Q. ComfyUIは完全無料で使えますか?
A. ComfyUI本体はオープンソースで無料です。ローカルで動かす場合、PCのGPUは自分で用意する必要があります。GPUがない場合は、公式クラウド版「Comfy Cloud」の無料枠(初回のみ5回まで)から始めることもできます。モデルの多くはHugging Faceなどで無料配布されています。
Q. Comfy Cloudとは何ですか?
A. ComfyUI公式が提供するクラウド版で、cloud.comfy.org からブラウザだけで利用できます。NVIDIA RTX 6000 Pro(VRAM 96GB)という個人では用意しづらい環境を、インストール不要で使えるのが特徴です。無料で試せるのは初回の5回までで、続けて使うには有料プラン(Standardは月$20から)が必要です(2026年10月31日確認)。ワークフロー実行やPartner Nodesなどでクレジットを消費します。
Q. ComfyUIはブラウザがないと使えませんか?
A. 従来版(ポータブル版や手動インストール)は、起動したあとブラウザで http://127.0.0.1:8188 を開いて操作する仕組みです。Desktop版はアプリとして起動して使えます。Comfy Cloudはブラウザから使うクラウド版です。いずれもインターネット上の別サービスに登録する必要はありません(Comfy Cloudを除く)。
Q. ComfyUIの画面を日本語にするには?
A. 設定(歯車アイコン)を開き、「Language」で「日本語」を選びます。公式の画面は日本語を含む15言語に対応しています(2026年10月時点の公式フロントエンドの言語ファイルで確認)。Desktop版でも同じ設定から切り替えられます。
Q. 公式サイトはどれですか?
A. 公式サイトは comfy.org(クラウド版は cloud.comfy.org)、公式ドキュメントは docs.comfy.org です。検索上位に出てくる comfyui.org は第三者が運営するチュートリアルサイトであり、公式ではありません。ダウンロード時は取り違えに注意してください。
Q. Desktop版と従来版はどちらを選ぶべきですか?
A. GPUを持っていて初めて触るならDesktop版です。Pythonのセットアップが不要で、最短で動かせます。カスタムノードを深く使い込む場合や、複数バージョンを併用したい場合は従来版が向いています。GPUを持っていない場合はComfy Cloudが選択肢になります。
Q. MacBook(Apple Silicon)で使えますか?
A. Metal経由で動作します。NVIDIA GPUほどの速度は出ませんが、画像生成であれば実用範囲です。動画生成のような重い処理はVRAM(統合メモリ)容量に強く依存します。VRAMが足りない場合はComfy Cloudも選択肢になります。
Q. GPUがないPCでも使えますか?
A. CPUのみでのローカル起動は可能ですが、生成に非常に長い時間がかかり実用的ではありません。GPUがない場合は、公式クラウド版「Comfy Cloud」の無料枠(初回のみ5回まで)を使うのが最も手軽な選択肢です。詳細は2-2章を参照してください。
Q. インターネット接続なしで使えますか?
A. ローカルにモデルを保存していれば、完全オフラインで生成できます。生成した画像やプロンプトが外部に送信されないため、機密性の高い案件でも使いやすいのがローカル動作の利点です(Comfy Cloudを使う場合はブラウザ経由でのクラウド処理になるため、この利点は当てはまりません)。
Q. ComfyUIで動画は作れますか?
A. 作れます。2026年時点ではWAN 2.2がComfyUIにネイティブ対応しており、カスタムノードを入れずに利用できます。5B版であれば、ComfyUIのオフロード機能を使うことでVRAM 8GBでも動作すると公式ドキュメントに記載されています。ローカルのVRAMが足りない場合は、Comfy Cloud(VRAM 96GB)で試す方法もあります。
Q. WAN 2.2で生成した動画は商用利用できますか?
A. WAN 2.2はApache 2.0ライセンスで公開されており、公式ドキュメントに商用利用をサポートすると明記されています。ただしライセンスは改定される可能性があるため、商用利用の前に最新のライセンス原文を確認してください。
Q. FLUX.1は商用利用できますか?
A. モデル自体の利用と出力物の利用で条件が異なります。FLUX.1 [dev]の公式ライセンスはモデルの商用・本番利用を制限する一方、出力物には商用目的を含む利用を認める条項があります。出力物の条項だけを根拠にモデルの業務利用も自由と判断せず、利用経路・別契約・制限事項を確認してください。
Q. 生成した画像の著作権は誰のものですか?
A. 日本では、AIが自律的に生成しただけの画像には著作権が発生しないという解釈が一般的です。人間による創作的な関与があった場合は認められる可能性があります。いずれにせよ、商用利用の可否はまず使用モデルのライセンスで決まります。具体的な判断が必要な場合は専門家にご相談ください。
Q. LoRAとは何ですか?どう使いますか?
A. LoRAはベースモデルに追加学習させた小さなアダプターファイルで、特定の画風やスタイルを再現させるために使います。ComfyUIではLoRAを読み込むノードをCheckpointとKSamplerの間に挿入し、weightで効き具合を調整します。複数のLoRAを重ねて使うこともできます。
Q. ComfyUI Managerは必須ですか?
A. 必須ではありませんが、カスタムノードの追加・更新・削除を画面上から行えるため、実質的な標準ツールになっています。公式レジストリには2026年10月11日時点で5,937件のノードが登録されており、手動管理は現実的ではありません。2026年6月頃の刷新以降、新しいDesktop版にはManagerが標準搭載されるようになっています。
まとめ——最短で成果を出す順番
モデル選び、ワークフローの再利用、生成後の確認・修正まで、自社の制作業務に合うAI活用をLIFRELLに相談できる。
社内研修を比較したい場合は生成AIのeラーニング研修ガイドも参考にしてほしい。
2026年10月31日に初回生成の手順、Comfy Cloud料金、関連記事と相談導線を更新した。バージョン・モデル・アップデート情報の表は、各箇所に記載した確認日時点の内容である。利用する環境・モデル・ライセンス・料金は、導入時に公式情報を確認してほしい。
