Obsidianの保管庫(vault)をClaude CodeやCursorなどのAIから直接読んだり書いたりしたい——そのための仕組みがObsidian MCPだ。2026年は、定番プラグイン「Local REST API」がMCPサーバーを内蔵し、別のMCPサーバーを入れなくてもつながるようになった。一方で、以前よく紹介されていた「MCP Tools」は開発が終わっている。本記事では、2026年10月時点の各プロジェクトの公式情報(GitHub・公式サイト)をもとに、選び方と設定手順、安全に使うための設定をまとめる。
2026年10月11日時点の情報:Obsidian公式のchangelogとヘルプ、各プロジェクトのGitHub(README・リリース・スター数)で確認した。ObsidianとAIエージェントの組み合わせ方の全体像はObsidian × AIエージェントで解説している。
この記事でわかること
- Obsidian公式にMCPはあるのか(公式CLIとの違い)
- 主なObsidian MCPの比較(開発状況・ライセンス・できること)
- Claude Code・Cursorでの設定手順
- ノートを消されないための安全設定
1. Obsidian公式にMCPはあるのか
2026年10月11日時点で、Obsidian公式のMCPサーバーは見つからない(公式changelog・ヘルプにMCPの記載なし)。公式が用意しているのは、2026年2月10日のDesktop 1.12.0で追加されたコマンドラインツール(CLI)だ。
| 項目 | Obsidian公式CLI |
|---|---|
| 追加 | Desktop 1.12.0(2026年2月10日)。1.12のインストーラーで、1.12.7以上が必要 |
| 有効にする方法 | 設定 → 一般 → Command line interface をオン |
| 主なコマンド | daily・create・read・append・search・backlinks・tasks・tags など |
| 注意点 | Obsidian本体が起動している必要がある(起動していなければ最初のコマンドで立ち上がる) |
公式ヘルプには、AIのコーディングツールからCLIを使う用途にも触れられている。Claude Codeのようにコマンドを実行できるAIなら、MCPを使わずCLIで操作する方法もある。ただし、MCPとしてツール一覧をAIに渡したい場合は、次章のコミュニティ製を使う。
2. 主なObsidian MCPの比較
| プロジェクト | GitHubのスター | 最新版 | ライセンス | 状態 |
|---|---|---|---|---|
| Local REST API(coddingtonbear/obsidian-local-rest-api) | 3,016 | 5.4.0(2026年10月6日) | MIT | 開発中。v4.0.0(2026年5月15日)からMCPサーバーを内蔵 |
| mcp-obsidian(MarkusPfundstein) | 4,469 | PyPI 0.2.3(2026年8月20日) | MIT | Local REST APIにつなぐPython製のMCP |
| obsidian-mcp-server(cyanheads) | 695 | v3.7.0(2026年10月6日) | Apache-2.0 | 開発中。権限を細かく絞れる |
| MCP Tools(jacksteamdev/obsidian-mcp-tools) | 829 | 0.2.33(2026年5月13日) | MIT | リポジトリはアーカイブ済み |
スター数・最新版は2026年10月11日にGitHubで取得。
💡 これから設定するなら、Local REST APIの内蔵MCPが第一候補だ。READMEには、他社製のMCPサーバーは「no longer necessary」(もう必要ない)と書かれている。プラグイン1つで完結し、別のプログラムを動かす必要がない。
3. Local REST APIの内蔵MCPを設定する
① プラグインを入れる
- Obsidianの設定 → コミュニティプラグイン → 「Local REST API」を検索してインストールし、有効にする(プラグイン名は「Local REST API with MCP」と表示される)
- プラグインの設定画面でAPIキーを確認する
② Claude Codeに追加する
READMEに載っている例は次のとおり。<your-api-key> を自分のAPIキーに置き換える。
claude mcp add --transport http obsidian https://127.0.0.1:27124/mcp/ --header "Authorization: Bearer <your-api-key>"
Claude Codeを起動して /mcp で「obsidian」がつながっているか確認する。MCPの追加方法やスコープの考え方はClaude CodeのMCP設定方法で詳しく解説している。
③ Cursorに追加する
~/.cursor/mcp.json に、URLとヘッダーを書く。
{
"mcpServers": {
"obsidian": {
"url": "https://127.0.0.1:27124/mcp/",
"headers": { "Authorization": "Bearer <your-api-key>" }
}
}
}
接続先とポート
| 接続先 | 条件 |
|---|---|
| https://127.0.0.1:27124/mcp/ | 既定。プラグインが作るローカル用の証明書でHTTPS接続する |
| http://127.0.0.1:27123/mcp/ | 暗号化なしのHTTP。プラグイン設定で「Enable HTTP server」をオンにしたときだけ使える |
AIができること(20種類のツール)
ファイルの一覧・読み取り・書き込み・追記・部分修正・削除・移動・コピー、構造の把握(get_document_map)、検索(search_query・search_simple)、タグの一覧、Obsidianのコマンドの一覧と実行、ファイルを開く、いま開いているファイルの取得などがある。
4. ほかの選択肢
mcp-obsidian(Python)
Local REST APIにつなぐMCPサーバー。uvx mcp-obsidian で起動し、環境変数 OBSIDIAN_API_KEY・OBSIDIAN_HOST・OBSIDIAN_PORT を設定する(既定は127.0.0.1:27124)。ツールはファイル一覧・読み取り・検索・追記・部分修正・削除の7つ。READMEには、mcp SDKを2.0未満に固定しないと落ちる旨が書かれている。
obsidian-mcp-server(cyanheads)
npx -y obsidian-mcp-server@latest で起動する。Local REST API v4.0.0以上が前提。読み取り専用(OBSIDIAN_READ_ONLY)、読み書きできるフォルダの許可リスト(READ_PATHS・WRITE_PATHS)、削除前の確認(DELETE_ELICITATION)など、権限を細かく絞れるのが強みだ。既定の接続先は暗号化なしの http://127.0.0.1:27123 なので、HTTPSを使うなら OBSIDIAN_BASE_URL で27124を指定する。
ファイルシステムMCPで扱う
Obsidianの保管庫は、中身がただのMarkdownファイルのフォルダだ。そのため、MCP公式のファイルシステムサーバー(@modelcontextprotocol/server-filesystem)で、許可したフォルダだけを読み書きさせる方法もある。Obsidianを起動していなくても使える一方、タグ・リンク・Obsidianのコマンドといった独自の機能は使えない。
5. ノートを消されないための安全設定
| リスク | 対策 |
|---|---|
| AIがノートを削除する | Local REST APIのMCPは削除が既定でゴミ箱への移動。cyanheads製は既定で確認なしに削除されるため、DELETE_ELICITATIONで確認を挟むか、OBSIDIAN_READ_ONLYで読み取り専用にする |
| APIキーの漏えい | APIキーは設定フォルダ(.obsidian)に保存されるため、Local REST APIはこのフォルダへの読み書きを既定で拒否している。チームで共有する設定ファイルにキーを直接書かない |
| キーの総当たり | 誤ったキーを1分に10回送ると、それ以降は拒否される(429) |
| 外部への公開 | 接続先は127.0.0.1(自分のPCの中だけ)。ポートを外部に開けない |
まずは読み取り専用で試し、要約・検索・リンク整理など「読むだけ」の作業から任せるのが安全だ。書き込みを許すのは、AIに作らせるノートの置き場所(例:AI用のフォルダ)を決めてからにしたい。
6. どれを選ぶか
| やりたいこと | おすすめ |
|---|---|
| とにかく手軽にClaude Code・Cursorからつなぎたい | Local REST APIの内蔵MCP |
| 読み取り専用やフォルダ制限を細かくかけたい | cyanheads製 obsidian-mcp-server |
| Obsidianを起動せずにファイルとして扱いたい | ファイルシステムMCP |
| MCPを使わずコマンドで操作したい | Obsidian公式CLI |
NotebookLM(Gemini Notebook)やNottaとObsidianを組み合わせる方法は、Claude × NotebookLM連携、Obsidian×Notta連携ガイドで解説している。
まとめ
- Obsidian公式のMCPサーバーはなく、公式にはCLI(2026年2月、Desktop 1.12.0)がある
- 2026年5月のv4.0.0から、Local REST APIプラグインがMCPサーバーを内蔵。Claude Codeなら
claude mcp addの1行でつながる - MCP Toolsはアーカイブ済み。権限を絞りたいならcyanheads製、Obsidianを起動しないならファイルシステムMCP
- 最初は読み取り専用で始め、削除の扱いとAPIキーの置き場所を確認してから書き込みを許す
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よくある質問
Q. Obsidianに公式のMCPサーバーはありますか?
A. 2026年10月11日時点で、Obsidian公式のMCPサーバーは見つからない。公式には2026年2月10日のDesktop 1.12.0でコマンドラインツール(CLI)が追加されている。MCPで使うなら、コミュニティ製プラグイン「Local REST API」に内蔵されたMCPサーバーを使うのが手軽。
Q. Claude CodeからObsidianにつなぐコマンドは?
A. Local REST APIプラグイン(v4.0.0以降)を入れてAPIキーを確認し、claude mcp add --transport http obsidian https://127.0.0.1:27124/mcp/ --header "Authorization: Bearer APIキー" を実行する(プラグインのREADMEに記載の例)。
Q. Obsidianを起動していないと使えませんか?
A. Local REST APIのMCPはObsidianのプラグインとして動くので、Obsidianを起動しておく必要がある。保管庫をただのMarkdownフォルダとして扱うファイルシステムMCPなら、Obsidianを起動しなくても使えるが、タグやリンクなどObsidian独自の機能は使えない。
Q. MCP Tools(obsidian-mcp-tools)はまだ使えますか?
A. GitHubのリポジトリはアーカイブ(開発終了)されている。これから設定するなら、開発が続いているLocal REST APIの内蔵MCPなどを選ぶほうがよい。
Q. AIにノートを消されないか心配です。
A. Local REST APIのMCPでは、削除は既定でゴミ箱への移動になる。cyanheads製のobsidian-mcp-serverは既定では確認なしで削除されるため、読み取り専用(OBSIDIAN_READ_ONLY)や削除前の確認(DELETE_ELICITATION)を設定しておきたい。
