ComfyUIを始める一番簡単な方法は、公式のデスクトップアプリ「Comfy Desktop」を入れることだ。2026年に複数の環境(インスタンス)を1つのランチャーで管理できる新しいDesktopになり、ComfyUI Managerも最初から入るようになった。本記事では、公式ドキュメントに沿って、Windows・Mac・Linuxのインストール手順、Portable版・手動インストールとの違い、日本語化などの初期設定、更新とアンインストールまでを解説する。
2026年10月11日時点の情報:ComfyUI公式ドキュメント(docs.comfy.org)、公式サイト(comfy.org)、GitHub(Comfy-Org)で確認した。ComfyUIの全体像と基本操作はComfyUIの使い方で解説している。
1. 3つのインストール方法の違い
| 方法 | 対応OS | 向いている人 | 更新の考え方 |
|---|---|---|---|
| Comfy Desktop(推奨) | Windows・Mac・Linux | ほとんどの人。公式FAQも「Desktop is recommended for most users」 | 安定版(Stable)を追いかける。最新版に切り替えることもできる |
| Portable版 | Windowsのみ | フォルダごと持ち運びたい、常に最新版を使いたい人 | 常に最新の更新を使う(公式の説明) |
| 手動インストール | Windows・Mac・Linux | サーバーで画面なしに動かしたい、Pythonの環境を自分で管理したい人 | git pull で更新 |
Comfy Desktopは、画面なし(ヘッドレス)でのサーバー運用には対応していない。サーバーで動かすなら手動インストールを選ぶ。
2. 動作環境(Comfy Desktop)
| 項目 | 公式の要件 |
|---|---|
| Windows | Windows 10以降、x64またはARM64。NVIDIA・AMDの専用GPUは「推奨だが必須ではない」 |
| Mac | macOS 13(Ventura)以降、Apple Silicon(M1以降) |
| Linux | 公式の.debとAppImage。Ubuntu 22.04以降を推奨、x64 |
| ディスク | 1インストールあたり4.85GB以上(このほかにモデルの容量が必要) |
| メモリ | 8GB以上(16GB推奨) |
| 管理者権限 | Windowsは不要。Macは初回インストール時に必要。Linuxは.debならsudoが必要、AppImageなら不要 |
※公式のトラブルシューティングページには「Windows版はCUDA対応のNVIDIA GPUのみ」「15GB以上の空き」という旧Desktopの記述が残っている。本記事では新しいDesktopのページの要件を載せた。
3. Comfy Desktopのインストール手順
① ダウンロード
Windows・Macは公式サイトのダウンロードページ(comfy.org/download)から入手する。Linux版(.debとAppImage)は公式FAQに載っているダウンロードリンクから入手できる。2026年10月11日時点の最新の安定版はv1.1.6(10月3日)だ。
② インストール
| OS | 手順 |
|---|---|
| Windows | ダウンロードした.exeを実行し、スタートメニューかデスクトップのショートカットから起動する |
| Mac | .dmgを開いて「Comfy Desktop」をApplicationsフォルダにドラッグする。警告が出たら「システム設定 → プライバシーとセキュリティ」で「このまま開く(Open Anyway)」を押す |
| Linux | .debなら sudo apt install ./ファイル名.deb、AppImageなら chmod +x で実行権限を付けてから起動する。Ubuntu 24.04以降で起動しないときは --no-sandbox を付けて実行する |
③ 最初のインスタンスを作る
起動するとインスタンスの一覧画面が開く。左上の「+」(New Instance)を押し、次を設定する。
- Installation Name:環境の名前(初期値は「ComfyUI」)
- Install Location:インストール先。公式は、WindowsではSSDを使い、Cドライブの直下は避けるよう強く勧めている
- Standalone(推奨)を選ぶ
あとはPythonの取得・環境の構築・ComfyUIのインストールが自動で進み、終わるとテンプレート集が開く。インスタンスの種類には、このStandaloneのほか、Cloud(Comfy Cloudにつなぐ)、Remote(別のマシンのComfyUIにつなぐ)、Tracked(既存の環境を登録する)がある。
④ 以前の環境を取り込む
- 旧Desktop版:初回起動時に自動で見つかり、「Migrate Now」で取り込める。モデルはコピーされず、元のフォルダが共有フォルダとして追加される
- Portable版・手動インストール:「New Instance → Add Existing Instance」を選び、「Browse」でフォルダを指定する。取り込んだ環境(Tracked)では、自動更新とスナップショットは使えない
4. 最初にやる初期設定
画面を日本語にする
設定(歯車アイコン、または Ctrl + ,)→ Comfy → Locale → Language で「日本語」を選ぶ。初期値は「ブラウザの言語に合わせる」だ。日本語の画面では、カテゴリが「ロケール」、項目が「言語」と表示される。
なお、Desktopのランチャー画面自体は英語と中国語にしか対応していない(Desktop Settings → Preferences → Language)。ComfyUI本体の画面とは別の設定だ。
モデルの保存先を確認する
新しいDesktopでは、モデルはすべてのインスタンスで共有される。保存先は「Desktop Settings → Storage → Shared Models」で確認・変更できる。
| OS | 共有モデルの既定の場所 | インスタンス本体の既定の場所 |
|---|---|---|
| Windows | %LOCALAPPDATA%\Comfy-Desktop\ComfyUI-Shared | %LOCALAPPDATA%\Comfy-Desktop\ComfyUI-Installs |
| Mac・Linux | ~/ComfyUI-Shared | ~/ComfyUI-Installs |
モデルの種類ごとのフォルダ分けとLoRAの使い方はComfyUIのモデルの置き場所とLoRAの使い方で解説している。
ComfyUI Managerの安全設定
Desktopでは、インストールのたびにComfyUI Managerが入り、有効な状態で起動する。インスタンスの「Manage → Startup Args」で、Managerのセキュリティレベル(Strict・Standard〈推奨〉・Relaxed・Permissive)を変えられる。カスタムノードは第三者が作ったプログラムなので、初期設定の「Standard」のまま使うのが無難だ。
5. 更新とアンインストール
| やりたいこと | 操作 |
|---|---|
| Desktopアプリを更新 | 上部の「Desktop Update Ready」を押すか、メニュー → Desktop Settings → Updates →「Check for updates」→「Restart & Update」 |
| ComfyUI本体を更新 | インスタンスの「⋮ → Manage → Update」タブ →「Check for update」。更新チャンネルはStable(既定)とLatest on GitHubから選べる |
| インスタンスを一覧から外す | 「⋮ → Forget / Untrack」。ファイルは残る |
| インスタンスを削除 | 「Uninstall」。共有モデルは消えない |
| アプリを削除 | Windowsは「設定 → アプリ → インストールされているアプリ」、Macはアプリをゴミ箱へ。アプリを消しても、設定・ログ・共有モデル・インスタンスは残る |
6. Portable版・手動インストールの手順
Portable版(Windows)
- 配布ファイルは.7z形式(zipではない)。7-Zipで展開する
- GPUに合わせてファイルを選ぶ:NVIDIA用(CUDA 13.0)、古いNVIDIA向けのcu126版(10シリーズ以前)、AMD用、Intel用
- 起動は
run_nvidia_gpu.bat、更新はupdateフォルダのupdate_comfyui.bat(安定版はupdate_comfyui_stable.bat)
手動インストール
git clone https://github.com/Comfy-Org/ComfyUI.git cd ComfyUI pip install torch torchvision torchaudio --extra-index-url https://download.pytorch.org/whl/cu130 pip install -r requirements.txt python main.py
上はNVIDIA GPUの例(公式ドキュメントでは事前にcondaで環境を作る手順になっている)。PortableやこのインストールではComfyUI Managerが無効なので、使う場合は pip install -r manager_requirements.txt を実行し、--enable-manager を付けて起動する。更新は git pull のあと pip install -r requirements.txt。
7. うまくいかないとき
- Macで「"App is damaged"」と出る:システム設定のセキュリティで許可する
- LinuxのAppImageが起動しない:
sudo apt install libfuse2を入れる - ログを見たい:Desktop Settings → Logs → Diagnostics →「Open logs folder」の
app.log。ComfyUI本体の出力はインスタンスの「Manage → Terminal」タブ
生成中に出るエラー(CUDAが使えない、モデルが見つからない、メモリ不足、赤いノードなど)はComfyUIのよくあるエラーと直し方にまとめた。
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よくある質問
Q. ComfyUIはGPUがなくても使えますか?
A. 公式ドキュメントでは、Windows版のComfy Desktopについて、NVIDIAやAMDの専用GPUは「推奨だが必須ではない」とされている。ただしGPUなしでは生成がとても遅くなる。手元にGPUがない場合は、クラウド版のComfy Cloudを使う方法もある。
Q. Desktop版とPortable版はどちらを選べばよいですか?
A. 公式のFAQは「Desktop is recommended for most users」(ほとんどの人にはDesktopを推奨)としている。Desktopは安定版を追いかけ、Portable版は常に最新の更新を使う。サーバーで画面なしに動かしたい場合はDesktopが対応していないため、手動インストールを選ぶ。
Q. 画面を日本語にするには?
A. 設定(歯車アイコン、またはCtrl+,)→ Comfy → Locale → Language で「日本語」を選ぶ。初期値はブラウザの言語に合わせる設定になっている。なお、Desktopのランチャー画面自体は英語と中国語にしか対応していない。
Q. ComfyUI Managerは別に入れる必要がありますか?
A. Comfy Desktopでは、インストールのたびにComfyUI Managerが自動で入り、有効な状態で起動する。Portable版や手動インストールでは無効になっているので、pip install -r manager_requirements.txt を実行し、--enable-manager を付けて起動する。
Q. 以前のComfyUI(旧Desktop版やPortable版)のモデルはそのまま使えますか?
A. 使える。新しいComfy Desktopは旧Desktop版を初回起動時に見つけて「Migrate Now」で取り込める。モデルはコピーされず、元のフォルダが共有フォルダとして追加される。Portable版などは「Add Existing Instance」で場所を指定して取り込む。
