Orcaの使い方|Claude Codeなどをまとめて管理する導入手順とPaseoとの選び方

Orcaは、Claude CodeなどのAIエージェントと作業ファイルを一つの画面で管理するアプリである。モデルそのものではなく、既存のエージェントを動かす作業環境だ。アプリが無料でも、利用するAIの契約や実行用サーバーの費用は別になる。

使い方の中心は、作業場所を追加し、担当AIを選び、出力された差分を確認することにある。この記事では、いきなり大量の仕事を並列実行せず、比較資料を1件作るところから導入する。

目次

Orca・AIチャット・Paseoの使い分け

選択肢 向いている入口 最初に決めること
AIチャット 添付資料について質問する 会話に渡す資料
Orca ファイル編集と差分確認を伴うタスク Gitリポジトリとworktree
Paseo 複数プロバイダーのタスクを端末間で扱う ホスト・ワークスペース・接続経路

Orca公式は開発者向けの環境と説明している。文章の作成にも応用できるが、Gitや差分が分からない状態で本番リポジトリを開くより、練習用の作業場所から始めたい。Paseoの導入はPaseoの使い方で解説している。

導入から最初のタスクまで

  1. 公式ダウンロードページからOSに合う安定版を選ぶ。macOSはApple SiliconとIntelを区別する。
  2. 利用するAIエージェントを単独で起動し、認証と簡単な応答を確認する。Orcaの導入だけで各社の利用権が付くわけではない。
  3. 練習用のGitリポジトリを用意し、入力資料と空の出力フォルダーを入れる。最初のコミットまで済ませる。
  4. Orcaの「Add Repo」でそのリポジトリを指定する。リポジトリ横の「+」から作業名を付けてworktreeを作る。
  5. 起動するエージェントを選び、編集してよいファイルと終了条件を伝える。
  6. 差分画面で、依頼した出力以外を変更していないかを見る。確認後に必要な成果物だけ採用する。
content-lab/
  input/brief.md
  input/facts.md
  output/comparison.md
  output/questions.md

上記は本記事独自のフォルダー例である。facts.mdには確認済みの事実と公式URL、brief.mdには対象読者と比較軸を書く。比較表の空欄をAIの推測で埋めさせないことが、公開原稿へつなげる条件になる。

複数AIを使うなら、先に成果物を固定する

最初の担当には比較表、次の担当には事実確認を依頼する。別worktreeの未コミット変更は自動で共有された前提にしない。レビュー対象のファイルを指定し、同じ版を読んだか確認する。AIを増やしても入力が違えば比較にならない。

OrcaにはMarkdownの編集と選択箇所へのレビュー注記がある。文章全体を再生成する前に、誤っている段落と理由を指定すると変更範囲を抑えやすい。採用後は根拠のない最上級表現、料金、対応OSを人が確認する。

作業を具体化する依頼文

1.入力の確認

input内の2ファイルを読み、対象読者・比較軸・不足情報を整理する。まだファイルを書き換えない。

2.比較表を作る

確認済み事実だけでoutput/comparison.mdを作る。各項目に出典URLを付ける。情報がない欄は未確認とする。

3.別担当へ引き継ぐ

ここまでの目的、変更ファイル、未確認事項、次に行う1手をoutput/handoff.mdに保存する。認証情報や個人情報を含めない。

4.根拠を点検する

指定したcomparison.mdとfacts.mdを比較し、根拠のない断定だけをquestions.mdに列挙する。原稿は変更しない。

5.範囲を限定して直す

指摘番号2と4だけを反映する。対象外の行は維持し、変更理由を1行ずつ報告する。

6.公開前の確認

出典、未確認欄、内部リンク、重複表現をチェックする。外部への投稿や公開は行わず、確認結果を出す。

スマホから確認する場合

公式のモバイル機能はベータで、稼働中の作業の確認や返信に使う。デスクトップ側のペアリング画面からコードを発行し、モバイル側のPairで接続する。Relayを使う場合はサインインが必要で、選んだ経路でホストが到達可能であることが条件だ。スマホで開けてもホスト停止中に処理が進むわけではない。

症状 切り分け
AIが起動しない 同じホストで対象CLIの単独起動と認証を確認
成果物が見つからない 選択中のworktreeと出力パスを確認
別AIに前の内容が伝わらない 引継書と対象ファイルの版を明示
スマホ側で更新が止まる ホストの起動・ネットワーク・ペアリング経路を確認

別のAIへ引き継ぐときの確認書

作業を引き継ぐときは、会話の要約だけでなく、対象worktree、採用した版、変更ファイル、未確認事項を渡す。同じリポジトリでも別worktreeの未コミット変更が相手に見える前提にしない。以下の形で引継書を作り、次の担当に実際のファイルを確認させる。

task_id: DEMO-01
workspace: 作業場所の識別名
base_version: 確認したコミットまたは版
changed_files: 対象ファイルの一覧
accepted_output: 採用版の保存場所
checks_run: 実行した確認と結果
open_questions: 未確認事項
next_action: 次に行う1手
edit_scope: 編集してよいファイル

確認前に依頼する例:

Read the handoff and verify the workspace, file version, and changed-file list. Report what is actually present. If an expected file is missing or differs, stop and ask which version to use. Do not merge or overwrite unrelated work.

モバイルからつながらない場合の順序

段階 確認
ホスト デスクトップのOrcaが起動し、対象セッションが動くか
接続経路 Relay・LANなど実際に選んだ経路で到達できるか
ペアリング 対象ホストと一度限りのコードの対応が正しいか
権限待ち 停止ではなく入力・承認待ちではないか
成果物 「完了」の表示だけでなくファイルと差分があるか

公式のモバイル機能はベータで、デスクトップが作業の基準になる。ホストを閉じたときに接続が切れることも公式に説明されている。スマホ側だけで何度も作業を開始し直す前に、ホストの状態を確認する。詳しい運用の切り分けはMacの常時運用、台帳はタスク単位の設計へ。2026年10月31日追記。モバイル端末での接続試験は未実施。

よくある質問

OrcaだけでAIを無料利用できるか

Orca本体の費用とAIプロバイダーの費用は分けて考える。利用枠は契約側で確認する。

Paseoから移行する必要があるか

現在の環境で成果物と差分を管理できていれば、移行を急ぐ必要はない。新しい作業場所で1件比較して決める。

複数AIに同じファイルを触らせてよいか

競合を避けるため、作業場所か編集範囲を分ける。最後に採用する版を人が決める。

スマホだけで始められるか

ここで扱うモバイル機能は稼働中のデスクトップ等への接続を前提とする。先にホストで1件完了させる。

Gitの操作が苦手でも使えるか

まず練習用リポジトリで、変更ファイル・差分・採用前の確認を理解するとよい。既存の仕事場を丸ごと移さない。

公式資料と確認日

確認日:2026年10月31日。接続条件と機能は公式資料で確認した。本記事の手順・依頼文は導入用の設計例であり、編集部による実機操作や処理時間の測定は行っていない。画面名や提供条件は更新により変わる。

テーマの参考:Rei:Orcaの使い方。動画は活用テーマの参考とし、接続仕様は上記の公式資料に照合した。動画内の利用成果は編集部の実績として扱っていない。

業務に組み込むときの相談先

入力データ、担当者の確認、既存ツールへの保存までを含めた設計が必要な場合は、LIFRELLのClaude Code導入支援・研修で相談できる。

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