DaVinci Resolve×Claudeで動画編集を自動化するには?素材整理・字幕・プロキシの構成と手順

DaVinci ResolveとClaudeを組み合わせるなら、素材の取り込み・軽量化・字幕案・確認リストを分けて自動化するのが始めやすい。SDカードを挿すだけで全て完成する仕組みには、重複判定、処理の順番、再実行、保存先の設計も必要になる。

この記事は公式機能を使った構成案である。出演者の自作編集システムを配布するものでも、同じ削減率を再現した実験報告でもない。まず1本の短い素材で工程ごとの成功を確かめる。

目次

公式機能と独自に作る部分

工程 選択肢 人が決めること
素材取り込み 手動コピー、独自の監視処理 コピー完了・重複・原本保持
軽量化 Blackmagic Proxy Generator 監視フォルダー、対応コーデック
仮編集 StudioのIntelliScriptなど 台本にないBロールの扱い
文脈の整理 Claudeによる字幕・カット候補案 言い直しを残す判断
遠隔作業 接続経路+ファイル転送の仕組み 同期完了と競合回避
書き出し Resolveで確認後に実行 原本の参照と納品設定

現行の公式製品ページはDaVinci Resolve 21を案内している。IntelliScriptは台本と文字起こしを照合してタイムラインを組む機能で、映像の意図を全て判断するものではない。StudioにはPython/LuaやリモートスクリプトAPIの機能がある。無料版で外部から全て操作できる前提で設計しない。

最初に作るフォルダー構成

video-job/
  00_originals/     # 原本。AIに削除させない
  10_transcripts/   # 時刻付き文字起こし
  20_edit_plan/     # カット候補・字幕修正案
  30_project/       # 編集プロジェクトの版
  40_exports/       # 確認用と納品用を区別
  90_logs/          # 取り込み・処理結果

フォルダー名は本記事の設計例だ。素材の管理表にはファイル名、サイズ、撮影日時、処理状態を残す。同名ファイルが別のSDカードにある場合もあるため、必要に応じてハッシュ等を組み合わせて重複を判定する。元のカードはバックアップ確認まで消去しない。

Proxy Generatorで重い素材を先に軽くする

  1. 短いサンプル素材を作業用フォルダーへコピーする。
  2. Proxy Generatorで監視フォルダーを指定する。
  3. 環境で利用可能な形式とサイズを選び、生成を開始する。
  4. 生成されたプロキシをResolveで開き、原本と正しく対応しているか確認する。
  5. 音声・尺・フレームレートの対応を確認してから、残りの素材へ広げる。

公式では監視フォルダーへ追加した原本からプロキシを作り、Resolve側で原本と関連付ける流れが案内されている。対応コーデックはOSや版でも変わるため、まず自分のカメラ素材で確認する。

Claudeには「編集候補表」を作らせる

最初の自動化はタイムラインの直接変更より、時刻付き文字起こしから候補表を作る方が確認しやすい。Aロール、Bロール、環境音、対談を分け、無音だけを理由に全素材を切らない。

素材 扱いの例
説明の言い直し 前後の意味を見て削除候補にする
商品を見せる無言のカット 残す候補。説明音声がなくても用途がある
対談の間や相づち 話者の意図やテンポを確認
旅の環境音 音が小さいだけで不要としない

作業を具体化する依頼文

1.取り込み計画

素材一覧から取り込み計画を作る。原本の削除、移動、上書きはしない。同名ファイルがある場合は要確認にする。

2.カット候補

時刻付き文字起こしから言い直し候補だけを抽出し、開始・終了・理由を表にする。迷う部分は残す。映像を見ていない判断はその旨を書く。

3.字幕修正

辞書にある固有名詞だけを修正する。原文、修正案、根拠を併記し、時刻と話者を維持する。

4.Bロール計画

説明の各段落に対応するBロール候補を素材一覧から提案する。素材にない映像は未撮影として分ける。

5.チェック

編集候補表の時刻が素材の範囲内か、順序の逆転や重複がないか確認する。タイムラインは変更しない。

6.書き出し前

原本参照、字幕、音声、縦横比、先頭と末尾の黒画面を確認するチェック表を作る。公開やアップロードは行わない。

Mac miniとノートPCに分ける場合

Mac miniを取り込み・プロキシ生成・最終書き出し担当にし、ノートPCを確認・編集担当にする構成が考えられる。ただしTailscaleは通信経路を作るもので、導入だけで素材やプロジェクトが自動同期されるわけではない。転送方式と完了判定を別途用意し、同じプロジェクトの同時上書きを防ぐ。

遠隔操作の入口はPaseoとTailscaleの接続ガイド、複数AIの作業管理はOrcaの使い方を参照できる。AIがコピー完了と答えたことだけで原本を消さず、転送先で素材を開いて確認する。

自動化の完成条件

確認対象 合格の例
取り込み 必要な素材数・サイズが一致し、転送先で開ける
再実行 同じ素材を二重登録しない
失敗 途中停止した工程と再開位置が分かる
編集案 人が削除候補を確認できる
書き出し 低解像度素材のまま納品せず、原本参照を確認

AロールとBロールでカットの基準を変える

Aロールは話の主軸になる映像・音声、Bロールは説明を補う映像として扱う。無音だから不要と判定すると、商品の見せ場や作業手順を説明するBロールまで消える。まず素材の役割を分類し、削除ではなくカット候補表を作る。

素材 残す基準 人が確認すること
Aロール 文意がつながる発言・必要な間 語尾、呼吸、言い直しを切りすぎていないか
Bロール 説明を裏付ける動作や商品状態 無音でも必要な動きが残るか
環境音 場面を伝える音 主音声を邪魔していないか
生成した補足映像 実写の不足部分を補う 実物の性能や状態の証拠として使っていないか
Create a cut-candidate table with clip ID, role (A-roll/B-roll/ambience), in/out time, reason, and confidence. Treat silent B-roll as potentially useful. Do not delete clips or edit the source timeline. Flag uncertain cuts for review.
  1. 短い練習用コピーで素材をAロールとBロールへ分ける。
  2. 字幕・台本と映像の役割を照合し、候補の時刻と理由を表にする。
  3. 編集ソフトで候補の前後を再生し、意味が飛んでいないか確かめる。
  4. 採用した候補だけ複製タイムラインへ反映する。
  5. 完成尺、手戻り、確認にかかった時間を記録する。

この追記は独自の編集設計で、実映像に対する自動カットの性能測定は行っていない。入力を整える手順はSDカードの照合とNAS保管、字幕の処理は時刻を維持するSRT修正、参照映像はHiggsfieldの素材と費用管理で詳しく扱う。2026年10月31日追記。

よくある質問

MCPを入れれば全自動編集できるか

MCPは接続手段である。編集ルールや対応API、例外処理を別に設計する必要がある。

無料版で始められるか

素材整理や編集候補表は始められる。Studio固有のAI・外部スクリプト機能を使う工程は版を確認する。

SDカード挿入を自動検知すべきか

まず手動で1本通し、コピー完了と重複判定を確認してから監視を追加する。

Tailscaleだけで同期できるか

通信経路とファイル同期は別である。転送ツール、保存先、競合時のルールが必要だ。

何割削減できるか

素材の長さと確認時間で変わる。取り込み、編集、修正、書き出しを別々に計測する。

公式資料と確認日

確認日:2026年10月31日。接続条件と機能は公式資料で確認した。本記事の手順・依頼文は導入用の設計例であり、編集部による実機操作や処理時間の測定は行っていない。画面名や提供条件は更新により変わる。

テーマの参考:Nagomi-ke:動画制作のワークフロー。動画は活用テーマの参考とし、接続仕様は上記の公式資料に照合した。動画内の利用成果は編集部の実績として扱っていない。

業務に組み込むときの相談先

入力データ、担当者の確認、既存ツールへの保存までを含めた設計が必要な場合は、LIFRELLのClaude Code導入支援・研修で相談できる。

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